任意保険の事故通知義務

 

Q.うっかり追突事故を起こし、相手方にむち打ち症を負わせ、クルマも損傷させてしまいました。すぐに警察に連絡しましたが、まだ保険会社には連絡していません。いつまでに保険会社に連絡をすればいいのか「約款」には書いていないのでしょうか?

 

A.「約款」とは、契約の内容や条件をあらかじめ定めたものをいいます。

かつて自動車保険の「約款」には、原則として「事故の発生の日から60日」以内に保険会社に対して事故を通知しなければ保険金の支払いを受けることができないなどと定められていたことがあります。

2010年4月1日以降、自動車保険の「約款」は改正され、事故を通知する期限はなくなりました。しかし保険契約者は、事故が発生したことを知ったときは、損害の発生・拡大の防止に努めなければなりませんし、遅滞なく保険会社に通知しなければなりません。

自動車保険の契約の際に「約款」を手渡されていても、一般の消費者の方は内容をよくご存じないことが多いのではないでしょうか。

保険会社との交渉や裁判の経験が豊富にある弁護士は、「約款」についても交通事故にあわれた方の心強い味方となりますから、お気軽に弁護士ご相談ください。

 

1 「約款」とは

「約款」とは、契約の内容や条件をあらかじめ定めたものをいいます。

「約款」は、大量の取引を効率的に行うため、契約の当事者の一方が定めた条件にそのまま従うような契約に用いられています。

自賠責保険や任意保険などの自動車保険についても、「約款」で契約内容などが細かく定められています。

しかし、自動車保険の契約の際に「約款」を手渡されていても、一般の消費者の方は内容をよくご存じないことが多いのではないのでしょうか。

 

2 「約款」の解釈

かつて自動車保険の「約款」には、原則として「事故の発生の日から60日」以内に保険会社に対して事故を通知しなければ保険金の支払いを受けることができないなどと定められていたことがあります。

しかし判例では、(1)信義誠実の原則上、許されない目的のもとに事故通知をしなかった場合、(2)そうでない場合においては、事故通知を受けなかったことにより保険会社が損害を被ったときで、その損害賠償を請求できる範囲に限って、保険会社が保険金の支払いを免れることができるにすぎないと解釈されていました。

これは、保険会社が善後措置を速やかに講じるとともに損害の填補責任について適正な判断をするためという、事故を通知する義務の目的や性質から、「約款」の規定を消費者保護のため制限的に解釈したものといえます。

 

3 「約款」についてのご相談

2010年4月1日以降、自動車保険の「約款」は改正され、事故を通知する期限はなくなりました。これは、保険契約に関する基本的な法律である「保険法」が2010年4月1日に施行されることに伴うものです。

しかし保険契約者は、事故が発生したことを知ったときは、損害の発生・拡大の防止に努めなければならないことや、遅滞なく保険会社に通知しなければならないことが「保険法」で定められています。

また、保険金を請求する権利は3年間行わないと時効によって消滅してしまいます。

保険会社という保険のプロに対し、一般の消費者の方との知識の差は相当ありますし、一生の間に何度もない交通事故にあったときには、どうしていいかわからないことが多いことでしょう。

保険会社との交渉や裁判の経験が豊富にある弁護士は、交通事故にあわれた方の心強い味方となりますから、「約款」についてわからないことがありましたらお気軽に当事務所にご相談ください。