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交通事故の示談はサインの前に相談を 保険会社の提示額、サインする前にちょっと待ってください。

保険会社の提示額、サイン前に弁護士に相談を

「交通事故の被害に遭われた皆様、大変な思いをされていることと思います。治療が終わり、相手の保険会社から『示談金(賠償金)の計算書』が届いた方、ちょっと待ってください!その金額に、そのままサインをしてはいけません。 実は、保険会社が提示してくる慰謝料の金額は、あなたにとって『適正な金額』ではなく、保険会社が払う『最低限に近い金額』であることがほとんどです。一度示談書にサインをしてしまうと、後から『やっぱり少なすぎた』と思っても、やり直すことは原則としてできません。 今日は、なぜ保険会社の提示額が低いのか、そしてどうすれば適正な金額を受け取れるのか、分かりやすく解説します。」

示談金には「3つの基準」

「なぜ保険会社の提示額が低いのでしょうか?それは、交通事故の慰謝料には『3つの基準』が存在するからです。 一番低いのが『自賠責基準』。これは国が定めた最低限の補償です。次に『任意保険基準』。これは保険会社が独自に設けている基準ですが、実は自賠責基準とあまり変わりません。保険会社は営利企業ですから、支払いをなるべく抑えようとして、この低い基準で計算した金額を提示してくるんです。 そして、一番高いのが『弁護士基準』、別名『裁判所基準』です。これは過去の裁判例に基づいた、本来あなたが受け取るべき正当な金額です。この弁護士基準で計算すると、保険会社の提示額から、大きく上積みされることも珍しくありません。」

弁護士が介入するとどうなるか

「では、どうすれば一番高い『弁護士基準』で支払ってもらえるのでしょうか?答えは簡単です。私たち弁護士に依頼することです。 ご自身で『もっと払ってくれ』と交渉しても、保険会社はプロですから『これが会社の基準ですので』と突っぱねられてしまいます。しかし、法律の専門家である弁護士が代理人として間に入ると、状況は一変します。保険会社は『裁判を起こされるかもしれない』と考え、本来の適正な基準である『弁護士基準』での支払いに応じるようになります。 また、治療中の痛みを抱えながら、保険会社の担当者と電話でやり取りするのは大変なストレスですよね。弁護士に依頼すれば、そういった煩わしい交渉窓口もすべて引き受けることができます。」

費用倒れを防ぐ「弁護士費用特約」

「ここまで聞いて、『でも、弁護士に頼むと費用が高くて、結局損をするんじゃないの?』と不安に思われる方も多いでしょう。 そこで絶対に確認していただきたいのが、ご加入の自動車保険に『弁護士費用特約』がついているかどうかです。この特約がついていれば、多くの場合、最大300万円まで保険会社が弁護士費用を負担してくれます。一般的な交通事故の示談交渉であれば、費用が300万円を超えることはほぼありませんので、実質ご自身の負担ゼロで弁護士に依頼できるんです。 しかも、この特約を使っても保険の等級は下がらず、翌年の保険料が上がることもありません。ご自身の保険だけでなく、ご家族の保険が使えるケースもありますので、ぜひ保険証券を確認してみてください。」

まとめ

「いかがでしたでしょうか。保険会社から提示された金額は、決して絶対ではありません。示談書にサインをしてしまう前に、一度立ち止まってください。まずはお近くの弁護士に『今の提示額が妥当なのかどうか』を確認してください。弁護士費用特約が使えるかどうかの確認もサポートされるかもしれません。ご視聴ありがとうございました。」

著者プロフィール

奥田貫介 弁護士

おくだ総合法律事務所 所長
司法修習50期 福岡県弁護士会所属
福岡県立修猷館高校卒
京都大学法学部卒