事故状況について言い分が食い違う場合

今日は、交通事故において、事故状況についての言い分が、双方で食い違う場合についてお話しします。

たとえば、センターラインのある直線道路で、対向車同士が衝突した場合です。この場合、基本的にはセンターラインオーバーをした車の方が100%悪いという0:100の事故になるのですが、当事者が、お互い、相手のセンターラインオーバーを主張しているような場合、実際の裁判では、何が決め手になるのでしょうか。おおよそ、次の3つが決め手になることが多いようです。 

①警察が作成した実況見分調書。

人身事故の場合には、通常、事故後に「実況見分」が行われ、その結果として「実況見分調書」が作成されます。

この「実況見分調書」にどちらがセンターラインオーバーをしたように記載されているかを、裁判所は重視する傾向にあります。

それは、・事故直後に、・中立公正な警察官が、・現場で、・当事者双方から聞き取りをして作成した公文書ということから、一般的に信用性が高いと判断されるからです。

②事故直後に撮影した現場の写真(ガラス片がどこに落ちているか)など

このような写真は、「客観的な」ものとして、裁判所は重視する傾向にあります。

③目撃証言

このような証人の証言も、事故当事者と無関係な証人であれば、裁判上、重視されるといえます。

以上のようなことから、事故に遭った場合、現場では次の3つをやっておくべきです。

①警察には、きちんとこちらの主張を伝える。いい加減に妥協しない。その際、こちらの主張を裏付ける痕跡(ガラス片、タイヤ痕)などがあれば、それを指摘する。

②ガラス片、タイヤ痕などの痕跡があれば、携帯電話などで撮影しておく。

③目撃者がいれば、連絡先を聞いておく。

以上をしておけば、後でもめたとき、有利に運ぶことができることになります。

なお、事故状況に争いがあるような場合には、実況見分調書を検察庁などから取り寄せてその内容を確認できれば、交渉や裁判の材料にできることになりますので、その方法を弁護士などに相談するのがよいでしょう。